AI活用による VBA高速化と可読性の新基準
~マクロのライフサイクルとAI共生時代の指針~


みなさんがマクロに求めるものって何ですか?おおむね、次の3項目が多いのでは。

  1. エラーにならないマクロ
  2. 動作が速いマクロ
  3. コードが読みやすいマクロ

今まで数え切れないほど相談された内容ですが、「1.エラーにならないマクロ」に関しては分かりやすいです。エラーになるか、ならないか。結果は明らかですね。さて問題は「2.動作が速いマクロ」と「3.コードが読みやすいマクロ」です。いわゆる、マクロの「高速化」と「可読性」なんですけど、よく考えてみると、これって明確な"正解"がありませんよね。何だか、VBAの技術論だけでは解決しないのではないか…、そんな感覚が30年前から漠然とありました。

"速い"って何だろう?

「マクロが遅いんです、速くするには?」という質問や相談を数多く受けてきました。たいていの場合、逆に私からたずねます。「遅いって、具体的に何分かかるんですか?」と。すると答えは決まっています。「いや、測ってませんけど、でも遅いんです」って。プログラミングってコンピュータ上の話です。コンピュータは0と1で動いていますから、ある意味で数学みたく明確な解答があるはずです。マクロの速度に関してなら「このコードだと5分30秒かかるけど、こちらは4分10秒で終わる」みたいに。でも計測していないけど遅いって、それってあなたの体感ですよね。体感時間なんて、そのときの状況や気分で異なります。「辛い時間は遅く、楽しい時間は速い」ってのと同じです。それをVBAの技術で何とかするなんて、脳科学者もビックリです。

マクロには「開発→運用→保守→廃棄」というライフサイクルがあります。皆さんが気にしているのは、このうち運用フェーズの"実行時間"だけなのでは。じゃあ、そこを高速化したとしましょう。なんか意味は分からないけど、ネットに書いてあった配列を使うコードをコピペしたら、10分が1分になったと。9分の短縮です。確かに速くなりました。なんか意味は分からないけど。そして、しばらくして業務が変更になったと。マクロを直さなければなりません。保守フェーズです。でも、どこをどう直せばいいのか分かりません。そもそも、何をしているのか分かりません。ネットを検索しても答えは見つかりません。だいたい、そのコードをどこからコピーしたのかも覚えていません。当然、修正するのに長い時間を要します。仮に2時間かかったとしましょう。実行時間を9分短縮した代わりに保守時間が2時間かかりました。これ、高速化したと言えるのでしょうか。あなたは「マクロの実行速度選手権」に出場しているのではありません。マクロの実行時間も、そして保守に要する時間も、どちらも同じ"業務時間"です。画面を止めろ!配列を使え!で済むほど簡単な話ではありません。

"可読性"は何のために必要?

"高速化"と同じくらい相談されるのが「分かりやすいマクロにするには、どうしたらいいですか」という、いわゆる"可読性"です。可読性を高める方法として、よく言われるのが次のような案です。

  • コメントを書く
  • インデントをする
  • 変数の命名規則
  • プロシージャの分割

では逆に、可読性が悪かったら何が起きるのでしょう。

  • メンテナンスなど改修作業が困難になる
  • 実行結果が本当に正しいかの検証が難しい
  • 後任者に引き継ぐときに理解されない
  • エラーになったら作業が中断してしまう

これらって、すべて"業務"に関する困りごとですよね。業務って人間が行う営みです。対して可読性の改善案は、すべてVBE内のコードに関する"技術"です。VBAの技術だけで業務の円滑化を図るって、ちょっと無理がありませんかね?もちろん、コメントは書いたほうがいいですし、インデントは適切にしなければなりません。でも、それだけで終わりですか?可読性が業務に対する施策なら、狭いVBE内だけで済む話ではありません。もし、そのマクロの仕様書や要件定義書があったら、改修や保守が楽になりませんか。操作マニュアルや使用している変数の一覧リストなどがあったら、後任者への引き継ぎもスムーズなのでは。そうした資料の整備も、立派な"可読性"です。

【内容】

  1. "高速化"の再定義:CPU時間からライフサイクルへ
    マクロ高速化の罠
    実行時間の計測方法
    高速化「三種の神器」
    画面を止める弊害
    マクロのライフサイクル など
  2. "可読性"の再定義:美しさから「疑問の払拭」へ
    可読性の目的
    鉄板の可読性向上案
    ローカルルールの制定
    AIに仕様書を作らせるポイント
    CanvasとNotebookLM など
  3. "AIの福音"の本質:自動生成ではなく「運用支援」
    AIが属人化を助長する
    業務はマクロだけじゃない
    AIによる運用支援と業務管理
    ブックは複雑なエコシステム
    最大の問題 など
  4. 最後のミッシングリンク:診断ツールによる「完全なる可読化」
    AIはブックを読めない
    AIが知りたい情報
    「ワークシート診断ツール」とは
    ブックの汚染を防ぐ
    完全な情報漏洩対策 など

セミナーの詳細について

開催日時

2026年

08月23日() 13:00~17:00 東京・神谷町

開催会場にご注意ください。

申し込みのときは、必ず日付を明記してください

応募締切

前日の0:00まで

開催場所

東京・神谷町:東京都港区神谷町 日比谷線神谷町徒歩1分

大阪:大阪市中央区本町 大阪メトロ中央線、堺筋線「堺筋本町駅」徒歩5分

名古屋:愛知県名古屋市中村区 JR「名古屋駅」桜通口から徒歩5分

人数

10名~15名程度(先着順)

参加要件

  • すべてのExcelユーザー

受講料

\40,000(税込)

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お振り込み日の希望などがありましたら、お気軽にお申し付けください。個別に対応いたします。

テキスト

使いません。当日使用したパワーポイントのスライドとサンプルデータは差し上げます。

その他

  • 講師はOffice TANAKAの田中亨が担当します。
  • お申し込みが最少催行人数に満たない場合、中止となることがあります。その場合は、1週間前までにご連絡します。
  • すべて消費税込みの金額です。消費税率の変動により、受講料が変わることがあります。ご了承ください。

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