AI時代の「関数活用の基礎知識」 セミナー


AIによる数式作成の問題点

🤔数式とマクロ どっちが得意?

あなたは、関数を組み合わせた数式作成と、VBAによるマクロ作成では、どちらが得意ですか?たいていの場合は、"両方得意"というユーザーは少なく、数式派はVBAが苦手で、VBA大好き派は関数や機能が苦手という傾向にありますね。さて先日、この質問をAIにしてみました。すると、2026年2月時点の結果は次のような回答でした。

モデル 得意
Gemini マクロ
ChatGPT 数式
Claude マクロ
Copilot 数式

もちろん、モデルごとの学習状況などでも違いはあるでしょうから、この結果を一概に論じるつもりはありません。注目すべきは、全AIが口を揃えて(口はありませんが)、「マクロが得意!」みたいに同意見ではなかったということです。つまり、AIにとって「関数を組み合わせて作る数式」は、少なくともマクロ作成と同程度には難しいと感じているらしい、ということです。

🚫AIは作成した数式を検証できない

これも当たり前の話ですが、AIは内部にExcelを持っていません。だから、論理的・確率的に数式を生成したとしても、実際に入力して試すことができないです。広義の意味で"数式のエラー"は、次の3種類あります。

  1. 数式がエラーになる
  2. 計算結果が違う
  3. 数式として認識されず入力できない

1.は分かりやすいですね。「#DIV/0」や「#スピル!」みたいなやつです。2.は引数に指定したセル範囲などが間違っていて、変な結果を返しちゃうやつ。3.のケースも多くのユーザーが経験しているはず。セルに数式を入力しようとしたら、下図のようなメッセージが表示されて、そもそも数式と認識してくれないケースです。

いずれの場合も、原因は単純な"構文間違い"だけではありません。実際に入力してみないと分からないことが多いです。あ、でも、AIは実際に入力できないのでした。おそらく、だからでしょう。AIはよく「はい、この数式で計算できます(キリ」と言いながら、しれっと間違った数式を提示してきます。ええ、それは無理もありませんよね。

💡AIは新しい関数を知らない

「知らない!」と断言したら、「いや、知ってるし!新しい関数も学習してるし!」って、AIは口をとがらせて(口はありませんが)反論してくるかもしれませんね。じゃ、言い方を変えましょう。「AIは新しい関数を使う自信がない」です。そもそもAIとは"推論モデル"です。何かを検索しているのではありません。過去の膨大な学習から「この単語の次は、この単語が来る確率が大きい」として数式を作っているに過ぎません。それで数式やマクロを作るのですから、たいしたものです。でも、学習量が少ないと確率が小さくなります。これこそ「自信がない」状態です。たとえば、下図のようなリストがあったとします。

A列に名前、B列に数値が入力されています。D列とE列でSUMIF関数的なことを"1つの数式"でやりたいんです。これ「=GROUPBY(A2:A7,B2:B7,SUM,,0)」で一発です。ですがAIは、GROUPBY関数を使いません。比較的新しい関数なので自信がないんです。だから「=LET(A,UNIQUE(A2:A7),B,SUMIFS(B2:B7,A2:A7,A),HSTACK(A,B))」みたいにしてきます。どう見てもGROUPBY関数の方が簡単ですよね。でもAIが提示するのは後者です。自信がないのはしかたありませんが、これが答えですと提示されたユーザーは、どうしたらいいのでしょう。

✍️プロンプトの難しさ

AIによる数式作成が難しいのは、何もAIだけが原因ではないです。われわれExcelユーザーにとっても数式作成では苦労します。簡単な話です。プロンプトの書き方が難しいんです。先のケースを例にしましょう。あなたは「セルD2に入力する1つの数式」を知りたいとき、プロンプトに何と書きますか?これ、けっこう難しいです。AIに正しく伝えるには、たとえば次のようにします。

数式の結果は、
A列に入力されている「名前」のうち、重複を除いたユニークな名前(例:"田中"や"小原"など)をセルD2から下方向に表示してください。たとえば、
セルD2→"佐倉"
セルD3→"小原"
セルD4→"田中"
などのように。これをA列に入力されている名前だけ繰り返してください。
E列には、D列に表示されている名前をA列で調べて、該当する「数値」を合計し、セルE2から下に表示してください。たとえば
セルE2→90
セルE3→70
セルE4→50
などのように、してください。

毎回これを書くのは...無理ですね(笑)。

AIを活用した数式作成

以上を踏まえて、実務レベルの数式をAIに作ってもらうには、いくつかのポイントがあります。まずは、AIの特性を理解しましょう。AIは数式の作成が苦手です。多くの実証実験を繰り返した結果から申し上げると、マクロの作成よりも間違いが多いです。実際に入力して試せないので無理もありません。でも「これで、できます!」と断言します。提示された数式をコピーして、実際に入力したらエラーになった...驚いたり落胆しないでください。AIなんて、そんなものです(笑)。こちらが間違いを指摘しても無駄です。「その数式、エラーなんだけど」と告げても「失礼しました。正しい数式はこちらです」と、相変わらず間違った数式を延々と提示してきます。これ、実際に何度も経験しています。こうなったら、あなた自身が間違いを直したり、もっと具体的に「この関数を使って」と指示を出すしかありません。そう、つまり、AIを活用して数式を作成してもらうときは、あなた自身が数式や関数について詳しくなければならないということです。それが事実です。AIがあるから、もうExcelの勉強をしなくていい!ラッキーw なんて考えている人は、余計に苦労する羽目になりますよ。そうならないためにも、本セミナーで"AIを賢く使うポイント"を学んでください。

【内容】

  1. AIを活用した数式作成の難しさ
    AIが内部でやっていること
    自動化バイアスの危険性
    AIの学習について
    最も効果的なプロンプト など
  2. 知っておくべきこと
    Markdownの活用
    関数の基礎知識
    「主役」と「脇役」な関数たち など
  3. 数式のデバッグ手法
    Gemini「Canvas」の使い方
    ワークシート診断ツールについて
    最も重要なことなど

セミナーの詳細について

開催日時

2026年

05月24日() 13:00~17:00 東京・神谷町

06月13日() 13:00~17:00 東京・神谷町

開催会場にご注意ください。

申し込みのときは、必ず日付を明記してください

応募締切

前日の0:00まで

開催場所

東京・神谷町:東京都港区神谷町 日比谷線神谷町徒歩1分

大阪:大阪市中央区本町 大阪メトロ中央線、堺筋線「堺筋本町駅」徒歩5分

名古屋:愛知県名古屋市中村区 JR「名古屋駅」桜通口から徒歩5分

人数

10名~15名程度(先着順)

参加要件

  • すべてのExcelユーザー

受講料

\40,000(税込)

請求書や領収証

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お支払い

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お振り込み日の希望などがありましたら、お気軽にお申し付けください。個別に対応いたします。

テキスト

使いません。当日使用したパワーポイントのスライドとサンプルデータは差し上げます。

その他

  • 講師はOffice TANAKAの田中亨が担当します。
  • お申し込みが最少催行人数に満たない場合、中止となることがあります。その場合は、1週間前までにご連絡します。
  • すべて消費税込みの金額です。消費税率の変動により、受講料が変わることがあります。ご了承ください。

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