「代替行の削除」とは


Power Queryエディタの[行の削除]ボタンをクリックすると[代替行の削除]というコマンドがあります。これ、いったい何なのでしょう。

まぁ、何となく、何かの行を削除する機能なのでしょうけど、"代替行"と言われてもピンときません。こういうときは、実際に試してみるのが一番なのですが、これ、試してもなかなか意味が分かりませんでした。あれこれやってみた結果、ようやく判明しましたのでご紹介します。

ここでは、削除した結果が分かりやすいように、下図のようなデータで解説します。

まずは、このデータをPower Queryエディタに読み込みます。

[代替行の削除]を実行します。表示されるダイアログボックスで、次のように設定しました。

実行結果は下図のとおりです。

分かりにくいので、データ全体で見てみましょう。色を塗っている行が、削除された行です。今回ダイアログボックスで指定した

  • 削除する最初の行「4」
  • 削除する行の数「2」
  • 保持する行の数「3」

は、それぞれ次の意味です。

こうして見ると、なるほどやっている意味は分かるのですが、これのどこが"代替"なのでしょうねw 英語版では何と表記されているのか、そのうち調べてみます。

意味が分かったところで、さて、この機能ってどんなときに便利なのだろうと考えた結果、次の事例しか思いつきませんでした。

まずは、このブックをPower Queryエディタで開きます。

[上位の行の削除]で、上部の3行を削除します。

この状態でしたら、左端の1列目を「nullではない」でフィルタしてもいいですけど、今回は[代替行の削除]でやりましょう。

  • 削除する最初の行「2」
  • 削除する行の数「1」
  • 保持する行の数「1」

と指定して削除します。

[1行目をヘッダーとして使用]を実行すると、下図のように編集可能なデータになります。

めったに使う機能ではありませんね。「こんな機能もある」程度に覚えておきましょう。