すべてのユーザーが必要とする機能ではありませんが、少なくとも私には「すっげぇ便利!」な機能です。
Excelで仕事をしていると、現在作業しているブックが、どこに保存されているかを知りたいことがあります。複数のブックを同時に操作していたり、複数のフォルダに似たようなブックが存在している環境だったり、理由はさまざまです。もちろん、毎回あるわけではなく、ごく希に・・・月に1~2度くらいでしょうか。「あれ?このブックって、どのフォルダのやつだっけ?このまま更新しちゃっていいのかな?」みたいな。
ブックの名前はタイトルバーに表示されていますから、迷うことはありません。ただ、今までのExcelでは、開いているブックが保存されているパス(ドライブとフォルダ)を調べる簡単な方法がありません。そこでいつも、VBEを開き、イミディエイトウィンドウを開いて「?ThisWorkbook.FullName」とか「?ThisWorkbook.Path」などと打ち込んで調べていました。もちろん、ワークシート上の使っていないセルに「=CELL("filename")」と入力する手もありますけど。
それが、Excel 2010では、[Office]ボタンをクリックして表示されるBackstage ビューに、アクティブブックのフルパスが表示されています。
さらに、クリックすると、選択してコピーもできます。
表示されるだけでなく、コピーもできるようにしてくれたのには拍手です。たいてい、ブックのフルパスを調べるときってのは、その後、そのパスを何かに使うことが多いです。ここが単なるラベルで、表示されるだけだったら、あまり嬉しくない機能だったかもしれません。
Excel 2010の開発者ブログを読んでいたら、この機能について少しだけ触れていました。「今まではフルパスを簡単に調べられなかったから、ここに表示するようにした」と。珍しく(笑)、小粒ですが(私の)ツボにはまった新機能でした。