Excel for the webとは何か


セミナーなどでWeb版Excelについて話題を振ると、かなりExcelを使い込んでいるユーザーでも「使ったことがない」とか「何それ?美味しいの?」などと返されます。そもそも知らない方も多いので、まずは基本的なことから書きます。Excel for the webは「Web版Excel」とか「無料版Excel」あるいは、古い名称の「Excel Online」などと呼ばれます。PCの中にインストールするのではなく、ブラウザでMicrosoftのサイトにアクセスし、ブラウザ上で使えるExcelです。

まぁ、イメージとしてはGoogle スプレッドシートみたいなものです。利用するにはMicrosoftアカウントが必要です。Microsoftアカウントは、メールアドレスさえあれば無料で作成できます。もしメールアドレスを持っていなくても大丈夫、新しいメールアカウントを同時に作ることも可能です。なので、結果的に"無料で使える"Excelというわけです。Windowsのログオンに使っていたり、企業内でMicrosoft 365に使用するMicrosoftアカウントがあれば、それをそのまま使えます。Microsoftアカウントには、"個人用アカウント"や"組織アカウント"などがありますので、詳しいことはAIに聞いてください。ブラウザでWeb版Excelを使うには、OneDriveなどで既存のファイルを開くか、ブラウザで「https://excel.cloud.microsoft/」を開きます。

Web版Excelとデスクトップ版Excelでは、できることが違います。別のコンテンツで詳しく解説しますけど、たとえばPower Queryを使ってシートにCSVなどを読み込んでいるブックでは、Web版Excelでクエリの「更新」は可能です。しかし、新しいクエリを作ったり、既存のクエリを編集することはできません。また、Web版Excel上では「VBAで作ったマクロ」は実行できません。これはセキュリティ的な規制でしょう。そのほかにも「デスクトップ版にはあって、Web版にはない」みたく"あるなしクイズ"みたいな機能もたくさんあります。あ、でも、まだ詳細に見ていませんが逆の「Web版にはある」って機能も見つけました。別のコンテンツで詳しく解説します。

良いところと悪いところのあるWeb版Excelですが、最大のメリットは「最新の関数が使える」ってことですかね。永続ライセンス版Excelでは使用できない最新の関数も、Web版Excelなら使えます。

本稿執筆時点(2025年9月)では、まだCOPILOT関数は使えませんでしたけど、Excel+AI(Copilot)を本気で進めているMicrosoftですから、そのうち使えるようになるでしょう。

それでは、じっくりと検証してみましょう。