これは動きを見せないと意味がないので、画面のキャプチャはありません。文章からワークシートの様子と、操作をイメージしてください。
画面に表示しきれない大きさのセル範囲にデータが入力されていたとします。たとえばセル範囲A1:A1000としましょう。このセル範囲をマウスのドラッグ操作で選択するとき、アクティブセルをセルA1に移動して、セルA1から下方向にマウスを移動させます。マウスポインタが画面の下端に達し、ワークシートが上に向かってどんどんスクロールしていきます。そのとき、巨大なセル範囲の終端であるセルA1000あたりになると、スクロールの速度が遅くなり、セルA1000で一瞬スクロールが止まります。Microsoft本社の開発チームは、このデモを行うときすごく得意げでした。「これは多くのユーザーが喜ぶ新機能だ」みたいなことを英語で言っていた…と思います(^^;
もちろん、横方向へのスクロールでも有効です。セル範囲A1:BC1のように横長のデータでも、右方向にマウスをドラッグするとセルBC1あたりで一瞬停止します。
では、データが入力されていないセルをドラッグするとどうなるのでしょう。セル範囲A1:A1000にデータを入力して、セルC1から下にドラッグして選択してみます。この場合も、1000行目でスクロールは一時停止します。それなら、もっと意地悪をしてみましょう。セル範囲A1:A1000にデータを入力し、さらにセルF2000にもポツンとデータを入れてみます。さぁ、どうする!
実行してみると、データが入力されているA列をドラッグするときは1000行目で一時停止しました。しかし、データが入力されていないC列をドラッグすると、2000行目でスクロールが止まりました。1000行目は素通りです。このへんは実際に操作してみると挙動が理解できるでしょう。スクロールの一時停止は、セルのドラッグだけでなくフィルハンドルのドラッグでも有効です。ただし、セルをコピー/移動するためのマウス操作では、スクロールが止まりません。