Excel関数実践講座





Excel関数実践講座 初版
2000年 1月 20日
第2刷
2000年 6月 20日
発行:秀和システム
定価:\2,200(税別)
ISBN:4-87966-969-5
こちらからAmazon.co.jpで注文できます
・ガレージセールでは販売していません
このページの下に、サポート情報があります
・サンプルファイルはありません

ワークシート関数の解説本です。
今まで、どんなマニュアル本を読んでも Excel のワークシート関数が理解できなかったあなた、安心してください。それはあなたが悪いのではありません。関数の解説を誤解しているマニュアル本が悪いのです。たとえば、世の多くの関数本には次のような例が載っています。
■ LEFT関数
指定した文字列から、指定した文字数分の文字列を左側から抜き出します。
例:=LEFT("Excel 2000",5) で、「Excel」が返ります。


なるほど、確かにその通りですが、しかし、こんなことする人がいますか?あるいは、

■ SEARCH関数
指定した文字を、指定した文字列の中で検索し、見つかった場合はその位置を返します。
例:=SEARCH("cel","Excel 2000") で、「3」が返ります。


この例を見て「ほほぉ〜!SEARCH関数は便利だな」なんて思う人はいません。いいんですよ、言っても。遠慮しないで、はっきりと大きな声で…だから、何なんだ!?と。みんな、そう思っているのですから。
これらの関数は、単独で使うものじゃないんです。いえ、そもそも関数というのは、組み合わせて使ってこそ威力を発揮するんです。たとえば上の関数は次のように使います。

セルA1に「Excel 2000」という文字列が入力されているとします。
例:=LEFT(A1,SEARCH(" ",A1)-1) で、「Excel」が返ります。


LEFT関数は文字列の左側を抜き出します。そのとき何文字抜き出すかをSEARCH関数で調べるんです。上記の例では「Excel」と「2000」の間にある半角スペースを検索しています。実際に抜き出すのは半角スペースの手前までですから、LEFT関数で抜き出す文字数もマイナス1しています。
これなら「Word 2000」でも「PowerPoint 2000」や「東京都 品川区」であっても、とにかく半角スペースの直前までを自動的に抜き出せます。これが、関数の正しい使い方なんです。
もう一つだけダメな解説を紹介しましょう。

■ ROW関数
引数に指定したセルの行番号を返します。引数は省略可能です。
例:=ROW(B4) で、「4」が返ります。


ROW関数をこのように解説している本は、ゼッタイに買ってはいけません!こんなアホな使い方をする人はいません。だって、引数にB4と指定する段階で、セルB4の行番号なんてわかっているではありませんか。ところが、このROW関数は、ヘビーユーザーがもっとも多く使う関数のひとつなんです。上記の説明は逆です。正しくは、

■ ROW関数
引数を省略するとROW関数が入力されているセルの行数を返します。引数にセルを指定することもできます。
例:セルB4に=ROW()と入力すると、「4」が返ります。


となります。このROW関数がどれほど"良い仕事"をするかは本書をお読みください。本書を読めば、あなたのExcelライフが1024倍楽しくなることを約束します。

目次(抜粋)
Leeson04 1行おきの数字を合計したい
Leeson07 常に並べ替えられて表示される表を作成する
Leeson08 検索値の左側を表引きする
Leeson13 データが存在するかどうかを調べる
Leeson14 重複しないリストを作成する
Leeson17 データの重複を調べる
Leeson20 関数でブック名やシート名を表示する
Leeson22 三捨四入・四捨五入・五捨六入の計算方法

サポート情報
・18ページ:図2-3引き出し線付き囲み文の「=IF(SUM(B2:E2),"",SUM(B2:E2))」は間違いです。正しくは数式バーに表示されているように「=IF(SUM(B2:E2)=0,"",SUM(B2:E2))」となります。(第2版で修正しました)
・29ページ:このページだけではありませんが、絶対参照を表す'$'記号が、フォントの関係で縦棒2本のドル記号になっています。正しくは'$'です。(第2版で修正しました)
・51ページ:図9-3引き出し線付き囲み文「=MIN(B6:E6)」の引き出し線がセルE6に引かれていますが、この式はセルE7に入力されている式です。(第2版で修正しました)
・157ページ:「複数の条件に対応できるデータベース関数」の本文2行目
「○○または△△」や「○○または△△」など
は、
「○○または△△」や「○○かつ△△」など
の間違いです。(第2版で修正しました)
・158ページ:図28-4右上の囲み文「DSUM関数による、2つ以上の条件を用いた計算の実行例@」は、「DSUM関数による、2つ以上の条件を用いた計算の実行例A」の間違いです。(第2版で修正しました)
・177ページ:図31-3引き出し線付き囲み文「…空白または0を…」は「…空白セルを…」の間違いです。(第2版で修正しました)
・205ページ:本文最終行の、
結果的に[編集]-[すべて]を実行したときと
は、
結果的に[編集]-[クリア]-[すべて]を実行したときと
の間違いです。(第2版で修正しました)



[目次]に戻る